外耳炎について | きび動物クリニック

外耳炎について

日差しが強くなってきましたが、まだまだ肌寒い日が続いています。

春ちゃんと冬将軍が戦っているようです(NHKのあれです)

https://www9.nhk.or.jp/nw9/haruchan/character/

 

前置きが長くなりました。

院長の小野です。

 

今までくだらない??内容ばかりでしたが、たまにはマジメに病気の話をしてみようと思います。

当院は開院してそろそろ半年になりますが、特に難治性外耳炎をみかけることが多いように感じました。

実際調べてみると、当院に来院された動物の17.3%で耳の処置をしていました。犬に限っては24.7%、4頭に1頭の割合で耳になにかしらトラブルを抱えていました。

アニコムさんが発表されているデータでも犬における耳の疾患の罹患率(病気になっている割合)は17.5%と、皮膚疾患に次いで第2位です。

 

外耳炎とは、その名のとおり外耳道(耳の通り道)の炎症です。炎症が起きれば、動物は掻いたり頭を振ったりします。見た目では赤く腫れて、耳垢や膿が出ることもあります。

よくみられる動物の種類として、耳のたれている犬種(スパニエル、レトリバー)、耳の中の毛の多い犬種(テリア種、プードル、シーズー)、外耳道が狭窄(細い)している犬種(シャーペイ)、耳道腺(耳の中の分泌腺)の多い犬種(スパニエル、レトリバー)です。

悪くさせる要因としては、上記のような動物の特徴に加え、水分の侵入、高温多湿があります。

外耳炎の原因として、感染(細菌、酵母、寄生虫)、アレルギー、異物、腫瘍などがあります。

治療は原因によってさまざまですが、まずは「かゆい!!」や「痛い!!」を取り除くようにアプローチしています。外耳炎が慢性化していて、耳が腫れて外耳道が狭窄していたり、耐性菌(抗生剤が効かない細菌)が増えていると治療が難しくなります。場合によっては、手術を必要とすることがあります。

 

というように、よくある病気ではありますが、こじらせるとたいへんです。

当院でも耳の洗浄をしていますが、飼主さまにも自宅で洗浄をしていただくようにお願いしております。私の知り合いの獣医師が耳の洗い方を説明している動画がありますので、どうぞ参考にしてください(おしゃれな音楽も流れます)。

 

 

ただし、あまりに炎症がひどくて痛いのにグジュグジュ洗うとさらに痛みを悪化させることがありますので、ご注意ください。

もちろん、「これどうなん??」や、「耳の毛がすごいねん!!」、「家では洗えんわー」など対応いたしますので、ご気軽にご相談ください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 


2014年3月07日 | カテゴリー 病気について