当クリニックで行っているワクチン・予防接種等の病気の予防


混合ワクチンについて
イヌの混合ワクチン
当クリニックでは、6種混合ワクチンおよび、10種混合ワクチンを使用しています。
これらのワクチンには、以下の感染症を予防する成分が含まれています。

6種混合ワクチンで予防可能な病気
- 犬ジステンパーウイルス感染症
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬パラインフルエンザ感染症
- 犬コロナウイルス感染症
10種混合ワクチンで予防可能な病気

- レプトスピラ症
10種混合ワクチンは、6種混合ワクチンの内容に加え、レプトスピラ症に対する4種類の抗原を含んでいます。
接種のタイミング
子犬の場合、初年度は、生後8~9週齢で初回接種を行い、その後3~4週間隔で2回目・3回目の追加接種を行うことを推奨しています。以降は、年に1回の追加接種をおすすめします。

生後4~13週齢は「社会化期」と呼ばれ、この時期の経験は、将来の行動や性格形成に大きな影響を与えます。イヌ同士やご家族をはじめとする人との接触は、友好的な関係を築くうえで非常に重要です。
また、この時期は母親から受け継いだ免疫(母子免疫)が低下していく時期でもあります。社会化を促すために外出や他犬との接触を行う際には、ワクチン接種による免疫の維持が重要となります。
これからともに心豊かな生活を送るためにも、適切な時期でのワクチン接種をご検討ください。
ネコの混合ワクチン
当クリニックでは、3種混合ワクチンおよび5種混合ワクチンを使用しています。
これらのワクチンには、以下の感染症を予防する成分が含まれています。

3種混合ワクチンで予防可能な病気
- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)
- 猫カリシウイルス感染症
5種混合ワクチンで予防可能な病気

- 猫白血病ウイルス感染症
- 猫クラミジア感染症
3種混合ワクチンか5種混合ワクチン、どっちを打てばいいの?
ネコの場合はイヌとは異なり、生活環境によって外に出る可能性があります。
完全室内飼育の場合は、3種混合ワクチンで十分と考えられますが、外に出る可能性がある場合や同居ネコが多い場合には、5種混合ワクチンを推奨しています。
なお、5種混合ワクチンを接種する前には、猫白血病ウイルス感染の有無を事前に確認する必要があります。
検査は採血により院内で実施可能で、同時に猫エイズウイルス(FIV)の検査も行えます。
接種のタイミング
子猫の場合は、8~9週齢の時に3~4週間隔で、2~3回接種を推奨しています。
それ以降は、年に1回の追加接種をお勧めします。

ネコにも、イヌと同様に「社会化期」があります。ネコの社会化期はイヌよりもやや早く、生後3~8週齢とされています。
この時期に他のネコや人と触れ合うことが、成長後にそれらを受け入れられるかどうかに大きく影響します。
安全に社会化を進めるためにも、適切なワクチン接種を行いましょう。
成猫の場合は、3~4週間隔で2回接種を推奨しています。
その後は、年に1回の追加接種を行います。
ワクチン接種に関する注意事項
人と同様に、動物においてもワクチン接種後に副反応が起こることがあります。
軽度なものでは、一時的な発熱や食欲不振などがみられ、通常は1日程度で自然に回復し、特別な治療を必要としない場合もあります。
一方で、まれではありますが、アナフィラキシーショックなどの重篤で命に関わる副反応が起こる可能性もあります。
また、ネコではワクチン接種部位にしこりができることがあります。
ワクチン接種は、できるだけ午前中の接種をおすすめしています。
接種後は激しい運動を避け、安静に過ごさせ、体調の変化がないかよく観察してください。
フィラリア予防について
フィラリアは犬糸状虫とも呼ばれ、線虫という寄生虫の一種です。動物が蚊に刺されることで、血管内にフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が侵入して感染します。体内に侵入した幼虫(ミクロフィラリア)は成長し、最終的に心臓や肺動脈に寄生することで、慢性的な心不全や、重篤な場合には大静脈症候群などの致死的な症状を引き起こします。
また近年では、猫へのフィラリア寄生も報告されており、呼吸器症状や突然死の原因としても注目されています。

予防方法
フィラリア症は昔からある病気で、その予防はほぼ確実なものになっております(ただし、下記の「予防に際しての注意事項」を参照)。
- 月に1回の飲み薬
- 皮膚に滴下する滴下薬
など、さまざまな予防方法があります。
それぞれに一長一短がありますので、お気軽にお問い合わせください。
※イヌのフィラリア予防薬の処方には毎年検査が必要となりますので、必ず一緒にご来院ください。
予防する時期
フィラリア予防の時期は地域によって多少異なります。
フィラリア予防の目的は、「体内に侵入したミクロフィラリアを駆虫すること」です。
そのため、蚊が出始めてから約1か月後~蚊がいなくなってから約1か月後までが予防期間となります。
当クリニックのある地域では、4月から12月頃までを目安に予防を行っています。
フィラリア予防に関する注意事項
フィラリア予防はほぼ確実なものではありますが、きちんと予防をしておいても100%ではありません。
その理由として、以下のことなどが挙げられます。
- 投薬の失敗
- 薬量不足
- 薬の成分の吸収不良
また、万が一すでにフィラリアに感染している状態で予防薬を投与すると、重篤な副作用を引き起こす可能性があります。
そのため、予防を開始する前には必ず採血を行い、フィラリア感染の有無を確認しています。
安全に予防を行うために必要な検査ですので、ご理解とご協力をお願いいたします。
狂犬病の予防接種について
イヌを飼われている飼い主さまには、市町村へのイヌの登録および狂犬病予防接種の実施が法律で義務づけられています。
生後91日以降に初回接種を行い、その後は年に1回の追加接種が必要です。
1950年に狂犬病予防法が制定され、イヌへの予防接種が義務化されてから、日本での狂犬病の発生は1957年にはゼロになりました。それ以降は、海外で狂犬病に感染したイヌに咬まれて帰国後に発症したケース以外の発生は報告されていません。
これは、日本が島国であることに加え、輸入動物の検疫と、飼い主さまの積極的な予防接種への参加の効果といえます。この安全な状態を維持するためにも、ぜひ狂犬病予防接種へのご協力をお願いいたします。
予防接種の際には、以下をお渡ししますので、大切に保管してください。
- 鑑札(予防接種が初めての方のみ)
- 狂犬病予防注射済票(毎年)
なお、当クリニックのある岡山市の管轄外の方には、狂犬病予防注射済票をお渡しできません。代わりに、狂犬病予防注射済証という紙をお渡ししますので、すみやかに最寄りの市町村窓口にて、狂犬病予防注射済票と交換をお願いいたします。

狂犬病予防接種に関する注意事項
診察時間内(9:00~11:30/16:00~18:30)は予約不要です。
なお、3頭以上飼育されている方は、診察時間外での対応もご相談ください。
※狂犬病予防接種費用は岡山市からの委託業務のため、クレジットカード決済がご利用いただけません。必ず現金をお手元にご用意ください。
ノミ・マダニ予防
ノミやマダニは一年を通して外界に存在していますが、特に暖かい季節には活発になり、寄生するリスクが高まります。
蚊がフィラリアを連れてくるように、ノミ・マダニも寄生による皮膚病だけでなく、他の病原体を媒介することもあります。
例えば、バベシアと呼ばれる原虫やリケッチア、ウイルス、条虫等が挙げられます。また、これらの病原体は人にも影響を及ぼす可能性があります。
イヌ・ネコそれぞれの予防方法は、以下が主流となっています。
- イヌの場合:おやつタイプの経口薬(昔ながらのスポットタイプもあります)
- ネコの場合:ノミ・マダニ予防にフィラリア予防も加えたスポットタイプ
お気軽にお問い合わせください。
